メッキ

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前回のサーボプレスの記事を書いていて、
とても良い勉強になったので、

私の勉強レポートとしての記事も今後、更新していきたいと
思います。

その第一弾として、メッキについて記事を書いていこうかなと

「メッキ」
金銀などの薄層を他の金属の表面に固着させること。また、その方法を用いた物(広辞苑)
調べていくと、もともとは水銀に金を溶かしたもの(アマルガム)を被メッキ体に塗りつけ、それを過熱することで金を付着させる方法を用いたようです。奈良の大仏もこの方法でメッキされています。
この方法を滅金(めっきん)と呼び、いつしか「めっき」と呼ばれるようになったと言われています。

メッキの種類
1. 電気メッキ
電気溶液中で品物を陰極として通電し、表面にメッキ金属を接析出させるもので装飾、防錆などと様々な目的に応じて比較的安価に適切な金属皮膜を付与出来る。

①銅メッキ
銅は、塩素を含んだ水に簡単に侵され、亜鉛化銅として腐食するため、装飾メッキ分野では銅単独で用いることは殆ど無く、ニッケルやニッケルクロームメッキの下地として利用事が多い。
一方、工業用の銅めっきは、電極性及び均一電着性の特性を活かし、広く利用されている。

②ニッケルメッキ
ニッケルは、空気や湿気に対して、鉄より、はるかに安定であることから装飾、防食の両方に利用されている。ただし、メッキの表面は空気中でわずかに変色するため、クロムメッキをして仕上げる場合が多い。ニッケルの厚メッキは肉盛りや、電鋳以外にも適度の硬さや耐食があり、多くの工業用途がある。

③黒色ニッケルメッキ
主に装飾用のメッキで、銅、黄銅メッキの上に行う。また、部分的にバフ研磨して、銅の色調、黄銅の色調に黒を加味した、古美仕上げは家具金物や照明器具などの広く利用されている。

④クロムメッキ
クロムは磨くと高度の光沢が得られ、また、硬さが高く耐摩耗性、耐食性、耐熱性、密着性が良く、広く工業用に使用されている。メッキの最上層に施される薄いクロムメッキは装飾用であり、独特の深みを有する色調があらゆる部品の最終仕上げとして利用されている。

⑤黒色クロムメッキ
漆黒調の皮膜が得られるメッキである、色調やツヤはメッキ浴組成や電着条件によって異なるため、各工場で微妙な差がでることも少なくない。耐摩耗性に乏しいため、摩耗を伴う部品には不向きである。耐食性は高く塗装のような他の黒色化に比べ、耐久性のある皮膜が得られる。装飾以外の目的で利用させる場合はその光的、熱的特性が生かされ、ソーラーシステムの太陽光選択吸収パネル、放熱板、精度の必要な機械部品などに利用されている。

⑥工業用(硬質)クロムメッキ
多くの機械的特性を持つ代表的な工業用メッキである。使用目的が装飾以外のもので比較的厚い(JISでは5μm以上規定)メッキのことを指す。素地に直接、密着性の良いメッキを施すことが要求させるため、工数がかかる。

⑦亜鉛メッキ
亜鉛メッキは、主に鉄素地の錆止めに広く用いられる。メッキ後のクロメート処理によって亜鉛表面の耐食性が増し、外観の美しさが備わる。

⑧カドミウムメッキ
カドミウムは電極電位が鉄に一番近い。耐薬品性が高い、ハンダ付け性が良いなどのりゆうから、多くのメッキ用途を持った金属であるが、毒性が強く排水に入るカドミウムに厳しい規制が設けられたため、他のメッキに代えざるを得なくなった。現在は限られた用途でのみ使用され、事業所もの限定されている。
代替としてアルミのイオンプレーティング、亜鉛ニッケル合金メッキなどがある。

⑨錫メッキ
酸性浴の有機光沢剤が開発され、光沢性、ハンダ付け性、防食性の優れた光沢メッキが得られるようになり、電子部品のメッキとして注目されている。

⑩金メッキ
金は、耐腐食性、耐酸化性、電気、熱の良導体、低接触抵抗を兼ね備えた唯一の金属である。装飾メッキでは多くの場合、金の色調を付与することが目的であり、外観に関しては一般に限度見本で行われることが多い。工業用としての金メッキは電子半導体部品を中心に極めて重要な機能的役割を果たしている。

⑪銀メッキ
銀の電気伝導性は金属中で最良ということから工業用メッキでは電気接点に利用されている、また反射特性や耐食、耐摩耗にも優れているため、極めて広範囲の分野で利用されている。また古来より尊ばれている銀の色調は装飾品全般に利用され、装身具、食器等に利用されている。

⑫合金メッキ
黄銅メッキ
銅と亜鉛の合成皮膜で、合金比率によって金色は赤みから白みに変化する。

ブロンズメッキ
銅と錫の合成皮膜で、耐蝕性が良好で平滑性に富んでいる。錫が基本になると銀白色でハンダ付け性も良い。

代用クロム
錫とコバルトの合金皮膜でクロム色、つきまわりに優れているためバレルメッキでの量産が可能である。

2.無電解メッキ
溶液中での還元反応を利用して、品物表面にメッキ金属を析出させるもので、ごく一部の素材を除き、金属から非金属に至るまで広くメッキ可能であり、膜厚精度も極めて高いため、主に機能重視した工場的用途に供されている。またプラスチックメッキの下地用として不可欠である。

①無電解ニッケルメッキ
複雑な形状に対しても膜厚のムラなく均一にメッキでき、多くの機能的特性、電気的特性、物理的特性を持つ。ニッケルとリン(5~13%)の合金メッキである。

②プラスチックメッキ
成形技術の進歩により、かなり複雑な形状の品物でも量産化が可能のため、軽量化、低コストと相まってその用途は限りなく広がっている。プラスチックは塗装やメタリック仕上げホットスタンピングなど各種の表面処理や成形技術によって、多彩な外観が付与されているが、プラスチックを金属化(無電解メッキ→電解メッキ)して、商品価値を飛躍的に向上させる最適な方法はプラスチックメッキといえる。

3.化成処理と着色
金属をある種の溶液中に浸漬し、表面に金属塩皮膜を生じせしめることを化成処理と言う。化成処理によって着色皮膜を得ることを化成着色(化学着色)といい、電解による着色(発色)と区別している。

①クロメート処理
代表的な化成処理法であり、亜鉛メッキにおいては4種類の処理が行われ、それぞれ有色(虹色)、光沢(白色)、緑色、黒色の色が得られる。その他に銀メッキ後の変色防止のクロメート、アルミニウム上のクロメート(別称アロジン)等がある。また電解によるクロメート処理もあり、近年ニッケルメッキ上の電解クロメートが薄金色皮膜を有するため、装飾用に注目されている。
目的・特徴:防食性、装飾性

②新しい化成処理
メッキ皮膜を着色する方法で代表的なものは、亜鉛メッキ製品を特殊な染料溶液に浸漬して、様々な色調(12色)を得るものだが、より金属質感を活かした方法としてニッケルメッキや銀メッキの上に特殊な硫化物浴で化成処理膜を作成する技術も実用化されている、色調も独特で、浸漬時間の経過とともに金色、赤色、青色に色が変化する、必要に応じ、仕上げにクリアカラー等のコーティングを施し、耐久性を向上させる。

③古美処理
古くから金属器の制作に不可欠の手法として活用されて来たものが、銅・銅合金の化成着色である。素材表面に硫化物や酸化物の皮膜を形成させる手法で、古銅色や青戻し、鉄錆色、斑朱銅、青銅色等の渋い色調が付与される。

④パーカーライジング(燐酸塩皮膜)
鉄などの金属材料を燐酸塩という水溶液に浸漬し、不溶性の燐酸塩皮膜を生成させる。通常、塗装の前後処理として行われる。これは表面が化学反応により梨地(なしのようにザラザラした表面)になるため、塗料のノリが良くなるからである。
目的・特徴:塗装下地に優れる、防錆、耐摩耗性

⑤黒染(四三酸化鉄皮膜)
濃厚苛性ソーダに反応促進剤および染料を加えた水溶液を140°前後に加熱不凸させ、前処理(脱脂、脱サビ)を加えた鉄鋼製品を浸漬、煮こむことによって四三酸化鉄皮膜を生じさせる。洗浄後、防錆油を塗布するが防錆力はメッキより落ちる。
目的・特徴:塗装下地、外観(光沢あり)パーカーライジングより錆びやすい

4.キンリス
錆落としと同時に光沢をだす酸処理法を言う。光沢浸漬法、または化学研磨法ともいう。一般に黄銅製品に行われることが多い。

5.溶融メッキ
亜鉛や錫、アルミなどの金属を溶融した中に品物を入れ、それぞれ金属を付着させるもので代表的な例が亜鉛やアルミをメッキした鋼板で比較的大型の構造物やシートの厚膜がメッキさせる例も多い。電子部品関係では溶融ハンダもよく利用されている。

6.塗装
吹付け塗装、静電塗装、電着塗装、粉体塗装などがあり、いずれも広範囲に利用されている、多彩なカラー化がもっとも容易な技術である、防錆処理としてのだグロメタルも一種の焼付塗装。でポイントは焼付や、紫外線などの硬化法にある。
ダグロダイズド・・・主成分の亜鉛と、介在の役目を果たす酸を含んだダグロダイズド処理液に浸漬塗装した後に加熱し素地に焼き付ける、電気亜鉛めっきと比較すると、耐食性、耐熱性、防錆性が優れている、また工程中塩酸処理を行わないので、水素脆弱のおそれはにあ、素地は鉄、非鉄金属、軽金属及びそれらの合金類等、広範囲のものが処理可能である。

7.コーティング
有機高分子材料やガラス等の無機質材料で金属等を被覆させるもので、流動浸漬、スプレー溶射、静電、吹付けなどがあり、いずれも数十〜数百μmのプラスチック粉末を、①金属に付着後、溶融、②加熱金属に接触、溶融、③半溶融状態でコーティングという方法の単独または、組み合わせで施工させる事が多い。

メッキの呼称
通常使用されているメッキの名称は、必ずしも規定のものではなく略称や俗称で呼ばれているものがある。それがまた一般化している現状を踏まえ、それらについて注釈を書き加える。

①ユニクロメッキ=電気亜鉛メッキ光沢クロメート処理(1種)
クロメート処理における光沢仕上げは、米国、ユナイテッドクロミウム社が開発した処理方法で、その液はユニクロディップコンパウンドと言われるところからユニクロメッキと呼ぶようになった。

②クロメートメッキ=電気亜鉛メッキ有色クロメート処理(2種)
本来クロメート処理と呼ばれるものは4種類あるが有色仕上げ(虹色)のみに、この名称を使ってしまっている。しかも処理名称であるにもかかわらず、メッキ名称として使用しているので紛らわしい呼び名である。

③カニゼンメッキ=無電解ニッケルメッキ
カニゼン法という工法名で、ゼネラルアメリカントランスポーテーション(株)の商品名。

④天ぷらメッキ=溶融メッキ
金属を余裕した液は高温(融点)であり、そこに浸漬して出来上がったメッキは厚膜であることから、てんぷら料理に見立ててその俗称となった。

⑤ドブメッキ=溶融メッキ
メッキ層内の溶融液をドブに見立ててその俗称に。

⑥ガラクロメッキ+回転メッキで行った代用クロム3号メッキ。または、クロム3号メッキ
ガラとは回転メッキのことであるが、これはバレル(たる形の箱)に被メッキ物を入れ、電解溶液中で回転させ、メッキする方法である。(バレルメッキともいう)その加工中に起こる音が、ガラガラと聞こえるためにそう呼ばれるようになった。クロはクロムのこと。また、3号メッキとは研磨加工を行わずにメッキ加工をしたもののこと。

素地研磨の種類
同じ金属や、メッキでも、素地研磨などの前処理の方法の違いによって、鏡面仕上げ・光沢仕上げ・ヘアーライン仕上げ・梨地仕上げなど、仕上がりの視覚的硬化が様々に異なってきます。金物では研磨などの前処理の出来・不出来やその方法の適切・不適切が外観上の製品の価値を左右します。また、研磨は相当な技術を必要としコストに関わってくるため、最終製品の仕上がり効果を考慮に入れた研磨方法を選定することが大切である。

バフ研磨
バフ研磨は何枚も重ねた布製の研磨車に研磨剤を付着させ、それを高速回転させ、製品の表面研磨を行う。メッキの下地処理やメッキ後のつやだしとして用いられます。従来、荒研磨・中研磨・仕上げ研磨の3つの段階に分けられましたが、今日では優れた光沢メッキ薬品の発達により鏡面仕上げ・光沢仕上げ・ヘアーライン仕上げ・サテーナ仕上げなどの仕上げ効果を得ることが出来ます。

化学梨地
液体ホーニング(化学梨地)は腐食性の溶液と研磨剤とを混合したものを、圧縮空気でノズルから高速度で製品表面に吹き付け、仕上げ面を得る方法です。なめらかな梨地状の表面を得るとともに短時間で酸化皮膜を取り除くことができるのでメッキや塗装の下地処理に用いられます。

バレル研磨
バレル研磨は回転バレルの中に研磨剤とともに製品を入れ、回転させながら研磨する方法です。
バリの除去・荒研磨・中研磨・つやだしなどの処理ができます。
光沢という点では、バフ研磨より劣りますが、大量の部品やこの藻を処理するのに適しており、非常に経済的。また、複雑な鏡面を持った製品を変形させることなく容易に研磨できる点も特徴です。

電解研磨
電解研磨は、電気めっきとは逆の作用によって製品の表面の磨きを電気化学的に行う方法です、研磨しようとする製品を陽極として電解液中に吊るして電流を流すと製品の表面は溶解し、陰極に金属が析出して次第に表面が滑らかになり、最終的には鏡面光沢が得られます、
ステンレスや銀製品などではそのまま最終処理として使用され、アルミや鉄などの製品ではアルマイトやメッキの下地処理として用いられます、
欠点としては素材の加工によって方法性が光沢面がでやすいこと、広い平面物はむらいになりやすいことなどが挙げられます。

熱処理・表面処理の種類及び特徴
名称:熱処理(焼入れ)
目的・特徴:全体焼入れ、強度、耐摩耗性
備考:鋼を硬化し、または強さを増加するため変態点以上、適当な温度に加熱した後適当な媒剤中で急速に冷却する操作。

名称:高周波焼入れ
目的・特徴:部分焼入れ可、耐摩耗性、耐疲労性
備考:高周波誘導電流によって、鋼材の表面を急熱し続いて急冷して硬化させる方法

名称:窒化
目的・特徴:耐摩耗性、耐疲労性、精密部品に適す
備考:鋼の表面に硬い窒化化合物の硬化層を形成させる表面硬化法

名称:タフトライド(軟窒化)
目的・特徴:耐摩耗性、耐疲労性
備考:タフトライドは軟窒化と呼ばれる窒化処理法の一つである。



ふぅここまで書ききりました。
ほとんど書き写しなのですが、書きながらメッキの基礎を学ぶことが出来たかとおもいます。

参考:http://homepage1.nifty.com/shincoo/m195zairyou-mextuki-1.html
  :http://www.misumi.co.jp/assy/tech/data/book_197.htm

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